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減価償却資産の耐用年数が終わったらどうするの?
「減価償却資産の耐用年数が終わって、残存簿価も1円まで償却し終わったんだけど、この後はどうすればいいの?」——そんな疑問にお答えします。 結論から言うと、耐用年数が終わっても利用を続けている場合には、そのまま帳簿上は残しておきます。
減価償却とは
固定資産は売上に間接的に影響します。たとえば新しい機械装置を買って、製品を製造・販売できれば売上が増えます。 また、機械装置は使えば使うほど経年劣化していき、その価値は徐々に下がっていきます。 ですが、機械装置を買った時点でこれを全額費用にしてしまうと、会計上正しい利益は計算できません。
例として、毎年売上が100万円、機械装置を300万円で買ったとします。
①減価償却しない場合
| 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
| 機械装置購入費 | ▲300 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 利益 | ▲200 | 100 | 100 | 100 | 100 |
②減価償却する場合
| 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
| 減価償却費 | ▲60 | ▲60 | ▲60 | ▲60 | ▲60 |
| 利益 | 40 | 40 | 40 | 40 | 40 |
※ わかりやすくするため、耐用年数5年の定額法で償却しています。
見てのとおり、減価償却をしない場合、1年目の利益は赤字になってしまいます。 機械装置の購入費用は、購入した年度だけでなく将来の売上獲得にも貢献する費用であり、経年劣化で徐々にその価値が減少します。 そのため、各年度の売上と費用を対応させ、本来あるべき利益を計算する必要があります。これが減価償却です。
ただし、耐用年数を誰でも自由に決められると利益調整ができてしまうため、税務上は一律に規定されています。 実務上は、購入した資産に税務上規定されている法定耐用年数を当てはめて、毎年費用計上していきます。
減価償却資産の耐用年数が終わった後の処理
耐用年数どおりに減価償却をしていくと、最後に残存簿価が1円(または0円)になります。
そのまま使う場合
耐用年数はあくまで減価償却計算に用いるものなので、耐用年数が終わったとしても、その資産が使えなくなるわけではありません。 その資産を継続して利用している場合には、残存簿価はそのままにしておきます。
除却・売却
除却・売却する場合には、実際にものがなくなるので、残存簿価を消す必要があります。ないものを計上しておく必要はないためです。
ただし、除却のための費用がかかるなどの理由で廃棄しない場合もあります。 こういう場合、資産としてはまだ会社に残っているものの、今後使用する可能性がないことが明らかな場合等、一定の要件を満たせば「有姿除却」といって、一般的な除却処理と同様に会計処理することもできます。
まとめ
減価償却資産の耐用年数が終わってそのまま使っている場合には問題ありませんが、実際は除却や売却をしているのに帳簿上に反映していないことがあります。 固定資産の数が多いほどこうした状況は起きやすいため、年に1回程度はきちんと見直しをしておきましょう。